「他人を支配する黒すぎる心理術」の要約

2023 08/16

今回はマルコ社から出版された「黒すぎる心理術」の要点を解説します。三人の心理学者を取材し「返報性の原理」「フットインザドア」「ドアインザフェイス」「バーナム効果」「ホーソン効果」「右側から近づく効果」という今すぐ使える心理テクニックを要約して紹介いたします。

『黒すぎる心理術』とは

返報性の法則でお返ししてもらう

返報性の法則」とは人は相手からもらったものに対してお返しをしなければならない心理状態になることです。

自分に何かを与えてくる人に対して「幸福感」「満足感」「罪悪感」「怒り」の4つのうちどの感情を強く抱くのかという実験がおこなわれました。

その結果、「幸福感」を感じるが多いと思いきや、何回も一方的に与えられた人は「罪悪感」を強く感じるようになり最終的には「怒り」も強く感じるようになったんです。

これは何かを与えられたことによってお返ししなければいけないという義務感を植え付けられ、回数が増えれば増えるほど相手に対して心苦しさを覚えるようになり、最終的には「怒り」まで覚えるようになったという事なんです。

この「返報性の法則」を利用したのがスーパーとかでの実食のサービスです、一個食べたら味の違うもう一つの方も勧められて二つも食べてしまうとその商品を買わなければいけないような気がするといった具合です。

自分で納得して買ったかのように思えて実は、与えられたことに対してのお返ししなければいけないという感情をうまく利用されていただけなんです。

返報性の法則とは、「人は何か相手から与えられるとお返しをしなければならない」という心理状態になることです。

フット・イン・ザ・ドアで断られにくくする

フット・イン・ザ・ドア」とは小さな要求を先に提示することで、大きな要求を受け入れやすくする心理テクニックです。

これは先に小さいお願いを相手にして受け入れさせ、その後の大きな要求に対してもイエスと答えやすくなるという一貫性の原理に基いてるものです。これは職場や日常のコミュニケーションでとても有効な手法です。

例えばですが友人に十万円を貸してくれって言われたら誰でも警戒しますしほとんどがその要求を拒否します。しかしこれが百円となるとすんなりと貸してくれます。
そしてその後、こんどはお昼ご飯をおごってくれと頼まれます、「いま全くお金がない」とか「かならず返すから」と言われると、まぁお昼ぐらいならいいかとなりやすくなります。

全ての人に当てはまるわけではないですが、「自分自身の行動や態度は一貫させたい」という原理が心の中で働きます。
コロコロと態度を変えると一貫性がないように思われるので要求に対して繰り返しYESと返事をしてしまうのです。

「フット・イン・ザ・ドア」とは大きなお願いがある時に、小さなお願いを先にしておくことで相手から断られにくくする手法です。

ドア・イン・ザ・フェイスで罪悪感を植え付ける

ドア・イン・ザ・フェイス」は過大な要求を最初に提示し、断られた後に本命の要求を行う方法です。

先ほどの「フット・イン・ザ・ドア」とは逆で、まず明らかに無茶な要求を相手にあえてお願いし、そのあとの小さな要求にYESと答えさせるものです。

例えば、気になる異性に「一緒にイタリア旅行に行こうよ」と誘ったとします、付き合ってもいない関係の人ですので普通は断られるはずです。その後に「じゃあ近くのイタリア料理のレストランに食べに行こうよ」と誘います。すると相手はさっき断ったのでokをしやすくなるんです。

人は一回、要求を拒否すると少しの罪悪感が心の中に芽生えます、それを逆手にとって次の小さな要求に対してNOと言えなくなってしまうんです。

「ドア・イン・ザ・フェイス」は小さな罪悪感からくる返報性の原理に基づいて、新たな要求にも応じやすくなる心理テクニックです。

バーナム効果を使って強く印象づける

バーナム効果」とは他の人と異なる褒め方をすることで、自分を相手に強く印象づける効果です。

具体的に説明すると、例えば明るくて元気な人がいたとしたら「いつも明るく元気で 素晴らしいですね」と褒めたとします。

褒められて嫌がる人はいないのでこれはこれで間違いではないんですが、相手が普段言われ慣れているとたいして印象的ではありません。

そこであえて「いつも明るくて元気だけど、一人でいる静かな時間も大切にしてそうだよね」と すこし逆の印象も付け足してみます。これによって相手に対して自身を強く印象付けることが出来ます。

自分もその昔、職場である人に「○○さんは面白くていい加減そうだけど、真面目な時は真面目よね」と言われたことがあります。相手の人やその時のことを今でも覚えています。
よく考えれば誰でも真面目なときは真面目ですので当たり前なのですが、こういわれて悪い気はしなかったです。

皆さんも職場などで相手を褒める時はこの「バーナム効果」を使ってみてください、自身の印象がきっと良くなると思います。

この「バーナム効果」を使うポイントですが、大げさにならないように誰にでも当てはまるような部分を言うのがポイントです。

人って誰でも二面性を持っているのでたいていの事が相手にも当てはまります。

よく「A型は几帳面だ」とか言われたりしますが几帳面な人なんてA型に限らずたくさんいます。なので先に「楽しそう」と使ったら逆に「真面目そう」とあとで使い、「几帳面ね」といったら「楽しいとこもあるのね」と言ってみましょう。

もし特定の相手から特別な存在として認識してもらいたいならこの「バーナム効果」使ってみるのがいいでしょう。

ホーソン効果を使ってモチベーションを上げよう

ホーソン効果」とは注目されている存在になると人はやる気になり生産性が上がるという効果です。

これはアメリカシカゴの包装工場で行われた実験で導き出されたものです。

どのような実験かというと「工場を照明を明るくすることで作業効率は上がるのか?」という調査をしたのですが結果は驚くことに照明を明るくしてもそのままの明るさでも生産性は上がったんです。

これは実験をする際に作業員に対してあらかじめ実験のことは伝えてあったので、注目されているとの意識が作業員に芽生え生産性の向上につながったのです。

例えばですが自分の子供が勉強をしなかったとします。一日のあいだに必ず何時間か机に向かって勉強をすると約束させてもやらなかったとします。

そんなときは、無理やり机に向かわさせようとせずに子供に「注目」してることを伝えましょう。

「次のテストはいつあるのか」「次のテストで何点取るのが目標なのか」とか「今日の宿題はどの教科なのか」「次のテストの範囲はどこからどこまでなのか」とか投げかけてみましょう。

決して「いつになったらやるんだ」とか「今日はここまでやれ」とか命令してはいけません。あくまでも相手の考えを引き出してYESともNOともいわずに「注目」してることだけ伝わるようにしてください。

もし部下や誰かのモチベーションを上げたいときは「ホーソン効果」を使ってください。

右側から近づくことで安心感を勝ち取る

最後に「右側から近づく効果」を紹介します。

これは人は、心臓のある左側から近づかれると圧迫感を感じるとすることからきています。

どんな時でも無意識に体の左側にある心臓を守ろうとするので、左側から近づかれると身構えてしまいます。

なので上司のところに行く際や誰かに話しかける際も、右側から近づくことでコミュニケーションがしやすくなります。逆にもう付き合いたくないっていう人が相手なら、あえて左側から近づくようにするのもいいのかもしれません。

最後は右側から近づくとコミュニケーションがしやすくなるという手法でした。

まとめ

いかがだったでしょうか、どれもちょとしたことで相手を操作できるという話でしたね。見方を変えると少しあくどいというか卑怯な印象もありますが、この本は神岡真司さんや匠 英一さん、山岡重行さんといった日本の心理学の研究者への取材からつくられたものですので、どれも人間の心理を突いた面白いものでしたね。
あなたも「黒すぎる心理術」で他人より優位に立ってみませんか。